『恩栄録』(おんえいろく)

 旗本の小田又蔵彰信(おだ またぞう あきのぶ)により、文化年間(1804~1818年)に成立。上中下の3巻で、慶長5(1600)年~文政12(1829)年の間の、大名の加封、転封、新知などを年次別に記載されている。著者の小田又蔵彰信により、対になる『廃絶録』も成立。但し、個人の編纂物ということもあり、『恩栄録』および『廃絶録』には、おびただしい誤謬があるとされる。

 筒井伊賀守定次は、上巻の最初の「慶長5(1600)年」に記載されている。尚、『恩栄録」と『廃絶録』の知行高は、9万5千石余となっているが、一方で、寛永年間(1624年 - 1644年)の二次史料である史書『当代記』、江戸幕府の公式史書である『徳川実記』、江戸幕府の公式家譜集である『寛政重修諸家譜』では、20万石とされている。

 国立国会図書館デジタルコレクションでは、『恩栄録』の翻刻版は、『史籍集覧. 第11冊』の373~412コマで閲覧が可能。


『恩栄録 上巻』

慶長五年本領安堵之部

九万五千石余  伊賀国上野  筒井伊賀守定次

筒井氏同族研究会

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