『戦国大名の古文書 西日本編』
『戦国大名の古文書 西日本編』 平成25(2013)年12月10日、編者:山本 博文・堀 新・曽根 勇二、柏書房。16~17世紀初頭の主に西国の戦国大名・武将152人が遺した文書202点を集成した写真集であり、史料集である。文書の写真に併せて文書の釈文、読み下し文、解説も付されている。
筒井氏では、2つの文書が掲載されている。
P.48~49に、大和国のものとして「国立公文書館所蔵 沢房満宛ての 3月25日付け 藤勝(筒井順慶)書状」。藤勝と名乗っていた時期と沢房満の幼年相続時期から判断し、天文12(1543)年~永禄8(1565)年9月の11年間の内のどこかで書かれたものと思われる。
また、P.42~43に、伊賀国のものとして「大方豊氏所蔵 稲地主水助宗光宛ての 天正14年3月8日付け筒井定次判物」。
「国立公文書館所蔵 沢房満宛ての 3月25日付け 藤勝(筒井順慶)書状」の翻刻文
先日者、以御名代済々
被持候御懇之儀祝着
之至候、殊御老衆誓詞
被越置本望候、従是茂
同前申付進置候、弥長・
久可申承候、猶従豊田
井戸許可被申候、恐々謹言、
三月廿五日 藤勝
沢殿
御宿所
「大方豊氏所蔵 稲地主水助宗光宛ての 天正14年3月8日付け筒井定次判物」の翻刻文
堀江源六・松川九郎
両跡職為本知
宛給旨、
順慶様御打渡
拝領仕、存知来
上者、彼両人、何様ニ
難背迄黙止以
縁者雖懇望申上候、
聊許容有間敷
候之条、帰国之刻
無相違可知行
者也、仍如件
(押紙)
「筒井伊賀守定次」
天正十四
三月八日 定次(花押)
稲地主水助
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